9月6日(月) 晴れ一時雨 カンボジア・プノンペン
6時40分起床。部屋の窓から向かいのアパートの人々がベランダで歯をみがいたり、体操をしたり、本を読んだりしているのを眺める。そのうちひろくんが起床。なにやら怖い夢を見たらしい。私もカンボジアに入ってから嫌な夢ばかり見る。先入観?それとも何か別なものがあるのだろうか・・・?窓から下を見ると、フランスパンを売っていたので、500リエル(15円)で買ってきて、タイで買ったジャムと、昨日買ったチーズを塗って食べる。フランスパンは七輪であぶりたてなので温かい。シャワーを浴びて、9時に外に出て、昨日交渉してあったトシと名乗る陽気な運転手のバイクタクシーの後ろに乗り、キリングフィールドへ。キリングフィールドとは、ポルポト時代、クメールルージュによって知識人や商人、官僚たちが大虐殺された場所。カンボジアにはキリングフィールドがいくつかあるが、プノンペンのキリングフィールドでは約2万人が殺害された。バイクでガタガタ道を進む。足がしびれるほどの悪路・・・。9時35分、キリングフィールドに到着。もっとオドロオドロしている所だと思ったが、ぱっと見、公園のような場所。入場料計4ドル(472円)を払い中に入ると、綺麗な慰霊塔が建っていた。しかしガラス張り塔の中にはぎっしりと頭蓋骨が積み上げられている。ここには9000近くの頭蓋骨が並べられてある。これが慰霊塔?見せ物としか思えない。付近を歩くと、遺体を掘り返したと思われる大きな穴がいくつもあり、服の切れ端のようなものが落ちている。きっとまだ全部は掘り返されていないのだろう。お線香500リエル(15円)を買って立てる。
10時10分、キリングフィールドを後にして、トゥールスレン博物館計4ドル(472円)へ。ここはもともと学校だったが、ポリポト時代、刑務所兼拷問用施設として使用され、ここからキリングフィールドへ送られた。ここには約2万人が収容されたが、助かった人はわずか数人。博物館内は拷問所、独房などが当時のまま残っており、拷問所にはベッドがぽつんとあり、血のりがべったり。その他にも受刑者全員の処刑前と処刑後のおびただしい数の写真、拷問の様子を描いた絵などが展示してある。同じ民族、国民を、どうしてここまでできるのだろうか。これはもう、狂っているとしか思えない。子供の写真もたくさんあり、赤ちゃんを抱えた母親の写真もあった。ずーんと心が重くなる。頭も痛い。
12時、博物館を出て、ワットプノンへ。ワットプノンはプノンペンの名前にもなっているほど皆に親しまれている寺院。しかし・・・ワットプノンに着いた途端、今まで陽気にいろいろと話していた運転手のトシの態度が豹変した。突然怒り出し、「契約した4ドルというのはキリングフィールドと博物館とワットプノン。宿まで送るとは言っていない。宿まで送って欲しければ4ドルでは足りない」と言うのだ。はぁ?である。なんてセコイ手を・・・。彼は周りの人に「こいつらは金を払わない」と大声で叫び始め、「おまえらにとったら1ドルや2ドル、たいした金じゃないだろ」と吐き捨てた。ついさっきまで「君たちの国は本当に優しい。この国の道路を作ってくれている。本当にありがとう」と言っていた同じ人間とは思えない。そして、めずらしくひろくんがキレた。2人で怒鳴り合い、ひろくんは嫌がる彼を警察へ連れて行こうとした。うわ・・・このままじゃ本当に喧嘩になる・・・!!インドネシアのジャカルタでも運転手ともめたが、その時とは状況が違いすぎる。ここはプノンペン、まだ内戦時に出回った銃も回収されていない。クメール人はかなり個人的に恨みを持つと言われているし、これはヤバイ!!!と、私一人でオロオロ。そして「頭にくるのはわかるけど、ここからは歩いて宿に戻ろう。歩けない距離じゃない。この人とはこれ以上かかわらないほうがいい」とひろくんに懇願。契約金の4ドル(472円)を払ってその場を離れる。あー怖かった。ワットプノン計2ドル(236円)へ入るも、ずっとドキドキ・・・。ワットプノンを出た後、セントラルマーケットに寄り、デパートらしき所に入って、ガムを買い、パイとジュース計1.65ドル(195円)でお昼ごはん。宿まで歩いたがそれほど遠い距離ではなく、14時10分に到着。明日はシアヌークビルという町へ移動するので、宿に併設されている旅行会社でバスチケット計6ドル(708円)を購入。部屋に入った途端、ものすごいスコール。あっという間に下の道路は水浸し。歩いてる最中じゃなくてよかった。シャワーを浴びて洗濯をし、おこづかい帳をつける。
18時10分、下に降りて、アイスティーと焼きそばと豚肉の料理計10500リエル(310円)でお夕飯。部屋に戻ろうとした時、昨日いろいろな話をした康さんとバッタリ会ったので、ひろくんは部屋に戻り、私はまた下へ降りて、今日あった運転手との出来事や、ボランティアのこと、康さんがこれから行くというシェムリアップのこと、などなどアイスティー1000リエル(30円)を飲みながら2時間ほどおしゃべり。
21時、部屋に戻ると、ひろくんが「東南アジアの歩き方がない」と言う。どこかに置いてきてしまったのか、盗まれたのか・・・。今日デパートにいたときは確かにあったのだが・・・。残念だが仕方がない。
11時30分、布団に入ったが、今日行った博物館のことを思い出し、なかなか眠れず、1時15分就寝。